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リスク工学研究会(Risk Engineering Research Meeting:RERM)

趣旨

近年,個人・企業等の自然災害のリスクおよび社会リスクに対する関心は高くなってきている. 地球規模での高度情報化が進み,社会システムも複雑化する一方で,ひとつの事象を限定的な分野内で把握し,問題点を解決することは年々難しくなっている. リスク評価の難しさは,社会の複雑化と密接に関連しており,リスクに対する関心の高まりは,昨今の複雑かつグローバルな社会事象を反映していると思われる. そのような背景の中で,電子情報,機能工学,社会工学という「リスク」をキーワードとして集まった,異なる分野の研究者により構成されるリスク工学専攻には,これらのニーズに応えるポテンシャルがあると考えられる. しかし,そのためには抽象的なレベルでの議論ではなく,具体的な構想を練らねばならない. それには次の二点が必要であると考える. ひとつは,各構成員がリスク工学に適した研究をしっかりと進めていくことであり, もうひとつはこれらの各研究を可能な範囲で連携していきリスク工学専攻内での共同研究プロジェクトとして立ち上げることである. それらが集まった時に自ずとリスク工学専攻としてのユニークな将来構想が見えてくる.

2017年度開催RERM

第165回リスク工学研究会
講演日時 2017年12月18日(月)18:30〜19:30
場所 筑波大学総合研究棟B-0110公開講義室
講演者 伊勢 正 氏(国立研究開発法人防災科学技術研究所 主幹研究員)
講演題目 災害情報は、“共有”すれば良いのか?
講演概要 1995年の阪神・淡路大震災以来、災害対応における情報共有の重要性が再認識され、情報を共有するための様々な仕組みが提案されている。しかしながら、20年以上が経過した今、災害情報は十分に共有され、効果的に活用されているだろうか。  本講義では、NIED(国立研究開発法人 防災科学技術研究所)の活動内容全般を概観したのち、災害情報の共有・利活用に関する研究動向を紹介する。さらに、平成28年熊本地震、平成29年7月九州北部豪雨などへの緊急対応として実施した情報支援活動の事例をもとに、災害時における情報共有の現状、および情報の利活用に関する課題について解説する。
企画担当・司会 嚴 先縺iリスク工学専攻 博士後期課程)
問い合わせ先 2017年度RERM担当 片岸 一起(katagisi"at"cc.tsukuba.ac.jp)

第164回リスク工学研究会
講演日時 2017年12月4日(月)18:30〜19:30
場所 筑波大学総合研究棟B-0110公開講義室
講演者 田原 聖隆 氏(産業技術総合研究所 安全科学研究部門 IDEAラボ ラボ長)
講演題目 ライフサイクルアセスメント
講演概要 現在の人間生活は多種多様な製品やサービスを利用することによって成立し ているが、それらの製品やサービスを生産、使用、廃棄するには天然資源を消費 し、環境中へ汚染物質や廃棄物などの環境負荷物を排出している。今後の人間社 会の持続的な発展を考えると、環境負荷を削減する革新的な技術や製品の開発が 必須であり、その革新的技術がどの程度環境負荷を削減できているかを定量する 必要がある。本講演では、環境負荷の定量手法であるライフサイクルアセスメン トを解説する。
企画担当・司会 Maryam Huda(リスク工学専攻 博士後期課程)
問い合わせ先 2017年度RERM担当 片岸 一起(katagisi"at"cc.tsukuba.ac.jp)

第163回リスク工学研究会
講演日時 2017年11月20日(月)19:40〜20:40
場所 筑波大学総合研究棟B-0110公開講義室
講演者 Md Faiz SHAH 氏(Assistant Professor, Department of Industrial Engineering, University of Jeddah, Kingdom of Saudi Arabia)
講演題目 Application of RVS Method in Seismic Vulnerability Assessment of Residential Buildings: A Case of the City of Jeddah, Saudi Arabia
講演概要 The City of Jeddah in Saudi Arabia is expanding rapidly, in terms of new buildings and increasing population. The rapid urbanization leads to higher risk from seismic events; even in areas of moderate seismicity such as this city. The present study addresses the rapid evaluation of a large number of buildings in Jeddah involving steps to determine hazard, assessing building stock, and computing vulnerability with scoring method from FEMA 155. Two districts were selected for investigation based on a cluster analysis applied to population and building data from the local municipality. One selected district was a contemporary developed urbanized area; and the other was a more traditional area. Such selection offered the possibility to compare vulnerability of buildings built according to different seismic codes and to make assumptions about the rest of the city based on typical structures of districts. Basic structural score was determined considering the building structure and moderate seismicity of the region using score modifiers, e.g. vertical irregularity score modifier; soil score modifier assuming sabkhas. The results of the investigation reveal different level of vulnerability and areas where intervention is needed. The method can be applied for further analysis of the city.
企画担当・司会 遠藤 靖典(システム情報系 教授:リスク工学専攻担当)
問い合わせ先 2017年度RERM担当 片岸 一起(katagisi"at"cc.tsukuba.ac.jp)

第162回リスク工学研究会
講演日時 2017年11月20日(月)18:30〜19:30
場所 筑波大学総合研究棟B-0110公開講義室
講演者 秋山 祐樹 氏(東京大学空間情報科学研究センター 助教)
講演題目 マイクロジオデータを活用したミクロな地震被害リスク評価
講演概要 近年、高精細なデジタル地図や店舗・事業所の情報、さらには人や車の動きといった、位置情報や時間情報をもつミクロな時空間データ=マイクロジオデータの利活用が広がりつつあります。そこで本講演ではそんなマイクロジオデータを活用した研究の例として地震被害リスクの評価を行う取り組みについて紹介します。具体的には様々な統計データを建物データに確率的に配分し(機械学習等を活用)、日本全国約6,000万棟の建物ごとの耐火性能、構造、築年代、居住者数などを推定する技術開発や、同データを用いた大規模地震災害発生時の被害リスク評価、また大量の被害シナリオから評価するべきシナリオを選択する技術などを紹介します。
企画担当・司会 鈴木 勉(システム情報系 教授:リスク工学専攻担当)
問い合わせ先 2017年度RERM担当 片岸 一起(katagisi"at"cc.tsukuba.ac.jp)

第161回リスク工学研究会
講演日時 2017年11月13日(月)18:15〜19:15
場所 筑波大学総合研究棟B-0110公開講義室
講演者 友枝 明保 氏(武蔵野大学工学部数理工学科 准教授)
講演題目 交通リスクとしての渋滞とその解消に向けての数理
講演概要 移動手段として大変便利な車であるが,車を運転するリスクとして,交通渋滞や交通事故があり,これらのリスクを軽減することは社会的な課題である.本講演では,交通渋滞に注目して,数理モデルを用いて発展してきた渋滞緩和に向けた数理研究について紹介する.具体的には,セルオートマトンを用いた車の流れの数理モデル化からはじめて,踏切の一時停止問題,交通渋滞を吸収する運転術などを紹介し,交通渋滞というリスクを軽減する方法について得られた結果について報告する.
企画担当・司会 高安 亮紀(システム情報系 助教:リスク工学専攻担当)
問い合わせ先 2017年度RERM担当 片岸 一起(katagisi"at"cc.tsukuba.ac.jp)

第160回リスク工学研究会
講演日時 2017年10月30日(月)18:30〜19:30
場所 筑波大学総合研究棟B-0110公開講義室
講演者 梅本 通孝 氏(システム情報系 准教授:リスク工学専攻担当)
講演題目 ニュージーランドの災害対応
講演概要 ニュージーランドは,南北の半球の違いこそあれ,海に囲まれた島嶼国において,地震,火山,津波,高潮,豪雨,浸水,土砂災害等のハザードを抱えるという観点では日本とよく類似した自然環境を有している。一方,社会条件の面では,人口密度が日本の1/20程度にとどまるかなりの低密社会でもある。そのため,同様のハザードに対峙していても,人々の暮らしぶりや防災対策の方法論には日本のそれとは異なる特徴が見られる。本講では,一年間の現地滞在調査に基づき,ニュージーランドにおける非常事態対応の枠組みであるCivil Defence Emergency Management (CDEM)体制を含め,同国における災害対応の実情について概説する。
企画担当・司会 長谷川 大輔(リスク工学専攻 博士後期課程)
問い合わせ先 2017年度RERM担当 片岸 一起(katagisi"at"cc.tsukuba.ac.jp)

第159回リスク工学研究会
講演日時 2017年10月2日(月)18:30〜19:30
場所 筑波大学総合研究棟B-0110公開講義室
講演者 佐藤 みずほ 氏(慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科 特任講師)
講演題目 1/3ルールが食品廃棄物量に与える影響-牛乳のサプライチェーンを題材として-
講演概要 わが国の食品廃棄物量は年間約2700万トンであり、このうち、まだ食せるにも関わらず廃棄される食品ロス量は500〜900万トンとされている。その要因の一つとして、食品流通業界の商慣行である1/3ルールがあげられる。1/3ルールとは、製造から消費・賞味期限までの期間を3等分し、製造から1/3の時点に小売店への納品の期限(納品期限)、2/3の時点に消費者への販売の期限(販売期限)を設けるものである。したがって、このルールのために,流通過程で食品が過剰に廃棄されてしまう。そこで、食品ロスの多い生鮮食品の一つである牛乳のサプライチェーンゲームを提案し、1/3ルールが食品廃棄物量に与える影響を検討した。
企画担当・司会 鈴木 研悟(システム情報系 助教:リスク工学専攻担当)
問い合わせ先 2017年度RERM担当 片岸 一起(katagisi"at"cc.tsukuba.ac.jp)

第158回リスク工学研究会
講演日時 2017年6月19日(月)18:30〜19:30
場所 筑波大学総合研究棟B-0110公開講義室
講演者 木野 泰伸 氏(筑波大学ビジネスサイエンス系 准教授)
講演題目 プロジェクト・リスクマネジメント
講演概要 企業活動をとりまく環境は常に変化している。例えば、技術革新やニーズの変化である。それらの変化に対応するため、企業は、新製品開発や新サービス開発のためのロジェクトを立ち上げる。しかしながら、プロジェクトには予期せぬ事態、すなわちリスクが多数存在し、予定通りに進むとは限らない。そこで、リスクに適切に対応し、プロジェクトを予定通り成功させることが重要となる。本講演では、プロジェクトに存在するリスクと、それらに対応するための方法論や考え方を紹介する。
企画担当・司会 片岸 一起(システム情報系 准教授:リスク工学専攻担当)
問い合わせ先 2017年度RERM担当 片岸 一起(katagisi"at"cc.tsukuba.ac.jp)

第157回リスク工学研究会
講演日時 2017年6月12日(月)18:30〜19:30
場所 筑波大学総合研究棟B-0110公開講義室
講演者 猪俣 敦夫 氏(東京電機大学未来科学部情報メディア学科 教授)
講演題目 暗号とハードウェアセキュリティ
講演概要 暗号の安全性は復号にかかる計算量の困難性に基づいているが、本講義では共通鍵暗号及び公開鍵暗号の理論的な仕組みを学ぶとともに、暗号がどのように弱くなっていくかについて暗号危殆化の問題について言及する。特に、暗号危殆化は、問題を解く計算環境に依存し、計算機性能や画期的な解読アルゴリズムの創出に依存することが一般的に言われている。昨今、クラウドコンピューティングや大規模クラスタ環境を利用できる環境が拡充されてきたことにより、コスト面からも評価できるようになってきた。本講義では暗号危殆化問題を幅広く扱うこととする。
企画担当・司会 面 和成(システム情報系 准教授:リスク工学専攻担当)
問い合わせ先 2017年度RERM担当 片岸 一起(katagisi"at"cc.tsukuba.ac.jp)

第156回リスク工学研究会
講演日時 2017年6月5日(月)18:30〜19:30
場所 筑波大学総合研究棟B-0110公開講義室
講演者 津田 和彦 氏(筑波大学ビジネスサイエンス系 教授)
講演題目 自然言語処理とリスクマネジメント
講演概要 言葉は,火・道具と共に人間が他の動物の異なる特徴の1つである. その言葉も,人工知能の1つである自然言語処理技術の発達と共に徐々に コンピュータで処理できるようになってきた.日本人にとって最も身近な 自然言語処理技術は,かな漢字変換,文書校正機能,機械翻訳であろう. しかし,自然言語処理は,それ以外にも多くの場面で利用されている. ここでは,その利用例とリスクについて紹介する.
企画担当・司会 片岸 一起(システム情報系 准教授:リスク工学専攻担当)
問い合わせ先 2017年度RERM担当 片岸 一起(katagisi"at"cc.tsukuba.ac.jp)

第155回リスク工学研究会
講演日時 2017年5月22日(月)18:15〜19:15
場所 筑波大学総合研究棟B-0110公開講義室
講演者 織茂 昌之 氏(筑波大学 情報セキュリティリスク管理室 室長 教授)
講演題目 情報セキュリティへのリスクベースアプローチの視点
講演概要 情報漏洩など情報セキュリティの問題がニュースを賑わしている。また、国は2020年オリンピック・パラリンピックも見据え情報セキュリティに対する施策を進めている。一方、情報セキュリティに関する国際標準が種々策定されており、国等の情報セキュリティ施策の一つのベースとなっている。そこでは情報セキュリティ上のリスクから対策を考えるというリスクベースのアプローチが基本となっている。本講演では、このような国際標準をもとに、そもそものリスクマネジメントの原則、組織の情報セキュリティマネジメント、製品やシステムのセキュリティ保証について、その視点や考え方を紹介する。
企画担当・司会 片岸 一起(システム情報系 准教授:リスク工学専攻担当)
問い合わせ先 2017年度RERM担当 片岸 一起(katagisi"at"cc.tsukuba.ac.jp)

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